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親や配偶者が亡くなり、不動産や預貯金などの相続手続きを進める際に必要となることがあるのが「遺産分割協議書」です。
「遺産分割協議書は自分で作れるのだろうか」
「司法書士に依頼すると費用がかかるので、自分で作成したい」
「インターネットで見つけたひな形を使っても大丈夫だろうか」
このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
結論からいうと、遺産分割協議書は、相続人ご自身で作成することができます。必ず司法書士などの専門家に依頼しなければならないわけではありません。
ただし、相続人や財産の内容によっては、記載方法を間違えると相続登記や預貯金の解約などの手続きが進まなくなることがあります。
この記事では、遺産分割協議書を自分で作成する方法や、具体的な記載例、作成時の注意点について解説します。

遺産分割協議書は、相続人全員で話し合い、合意した遺産の分け方を記載する書類です。
法律上、司法書士や弁護士などに作成を依頼することが必須とされているわけではありません。相続人自身が作成することも可能です。
例えば、父親が亡くなり、相続人が母親と長男、長女の3人であるケースを考えます。
相続財産は、 ・土地と建物 ・預貯金500万円
相続人全員で話し合った結果、長男が自宅の土地・建物を相続し、母親が預貯金500万円を相続することで合意しました。
この場合、合意した内容を遺産分割協議書に記載し、相続人全員が署名・押印をすることで、遺産分割協議書を作成できます。
ただし、遺産分割協議が有効に成立するためには、相続人全員が参加し、合意していることが必要です。

●不動産を相続する場合の記載例
父親が亡くなり、長男が自宅を相続したとします。
遺産分割協議書記載例
被相続人山田太郎(年月日死亡)の遺産について、共同相続人全員で協議した結果、次の通り遺産を分割することに合意した。
1 相続人山田一郎は、次の不動産を取得する。
不動産の表示
土地
所在 神戸市○○区~
地番 ○番○○
地目 宅地
地籍 ○○㎡
建物
所在 神戸市○○区~
家屋番号 ○番○○
種類 居宅
構造 木造瓦ぶき2階建
床面積 1階 ○○㎡
2階 ○○㎡
*上記は記載例です。実際の不動産の表示は、登記事項証明書等を確認の上、正確に記載する必要があります。

預貯金については、金融機関名、支店名、預金の種類、口座番号などを特定して記載する方法があります。
・記載例
相続人山田花子は、下記の預貯金を取得する。
○○銀行 ○○支店 普通預金 口座番号○○○○○○
*金融機関ごとに必要書類や指定書式が異なることがありますので、事前に確認しておくと安心です。
①相続人を特定する
被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本などを取得して、相続人を確認します。
相続人を一人でも見落とすと、遺産分割協議をやり直さなければならない場合があります。
②相続財産をしらべる
不動産、預貯金、有価証券など、相続財産を確認します。
不動産については、固定資産税の納税通知書だけで判断せず、登記事項証明書や固定資産評価証明書などで確認する方が、安心です。
③相続人全員で遺産の分け方を決める
誰がどの財産を取得するのかを話し合います。
相続人全員の合意が必要です。相続人の一部が協議に参加していない場合や、合意していない場合には、遺産分割協議書を作成しても手続きを進めることができません。
④合意した内容を書面して、相続人全員が署名・押印する
不動産登記や金融機関の手続きでは、通常、相続人全員が署名・実印押印した遺産分割協議書に印鑑証明書を添付する必要があります。利用する手続きにより、必要書類が異なる場合がありますので、提出先の案内を確認しましょう。
①不動産の表示を間違えない
不動産の所在や地番、家屋番号などを間違えると、相続登記の申請に支障が生じることがあります。登記事項証明書等に基づいて記載することが重要です。
②相続人全員の合意を確認する
相続人の一部が反対している場合や、連絡が取れない場合には、通常の方法では遺産分割協議を成立させることはできません。状況に応じて適切な対応を検討しましょう。
③相続人に未成年者や認知症の方がいる場合
相続人に未成年者がいる場合、親権者との利益が相反するなどの事情によっては、特別代理人の選任が必要になることがあります。
また、相続人に認知症に方がいる場合には、遺産分割の内容を理解して判断することが難しい場合があります。
このようなケースでは、専門家に相談することをお勧めします。
④将来の財産や税金への影響も考える
誰が不動産や預貯金を取得するかによって、将来の売却や2次相続、税金、健康保険料などへ影響が生じる場合があります。
財産の分け方を決める前に、必要に応じて税理士などの専門家にも確認するとよいでしょう。
相続人が少なく、財産も預貯金だけで、全員が合意しているような単純なケースでは、ご自身で作成できることもあります。
一方、次のような場合には、司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。
・相続財産に土地・建物が含まれている
・相続人が多く、関係が複雑になっている
・ほとんど付き合いがない、遠方に住んでいる相続人がいる
・亡くなってから、何十年もたっている
・相続人の一部の人が、どこに住んでいるか分からない
・相続人の中に認知症の人がいる
*相続人間で争いがある場合は、司法書士では対応できる範囲に限りがあるため、弁護士への相談が適切な場合もあります
遺産分割協議書は、ご自身で作成することもできます。しかし、相続人や財産の内容によっては、記載方法や必要書類の確認に注意が必要です
このようなお悩みがありましたら、早めに専門家へ相談することをお勧めします。
当事務所では、神戸市・明石市周辺の相続登記や金融機関の相続手続きに関する相談を承っております。
遺産分割協議書の作成や相続登記についてお困りの方は、お気軽にご相談ください。
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